長野県飯田市にある天竜峡は、諏訪湖を水源とし、伊那谷を貫いて太平洋に注ぐ天竜川の流域の中でも、両岸にそびえ立つ大岸壁や奇岩によりまるで山水画のような奇勝絶景の天竜川随一の名勝地です。「天龍峡」の名は弘化4年(1847年)、備中国・岡山の儒学者阪谷朗廬(さかたにろうろ)により、岩を砕く激流と高い断崖・岩壁の景観を賞して命名されました。
天竜峡は昭和9年(1934年)国指定名勝に、昭和26年(1951年)県立公園に、そして昭和44年(1969年)には、天龍奥三河国定公園に指定されました。天龍奥三河国定公園とは、昭和44年(1969年)に指定された長野県、静岡県、愛知県の3県にまたがる自然公園で、面積 257.23平方キロメートルあります。1970年東海自然歩道沿線を追加指定しています。