長野県飯田市にある天竜峡は、諏訪湖を水源とし、伊那谷を貫いて太平洋に注ぐ天竜川の流域の中でも、両岸にそびえ立つ大岸壁や奇岩によりまるで山水画のような奇勝絶景の天竜川随一の名勝地です。「天龍峡」の名は弘化4年(1847年)、備中国・岡山の儒学者阪谷朗廬(さかたにろうろ)により、岩を砕く激流と高い断崖・岩壁の景観を賞して命名されました。

つり橋から望む奇岩巨岩の渓谷美や、句碑歌碑の数々、昭和の面影が残るお店や旅館やそこに伝わるお宝など、緑に包まれおいしい空気を吸いながら自然と歴史に触れることのできる場所がたくさんあります。

天竜峡を流れる天竜川の水の色は、エメラルドグリーンや、抹茶ミルクのような色など毎日違う色に見えます。それは諏訪湖から流れ出た天竜川は赤石山脈(南アルプス)、木曽山脈(中央アルプス)に挟まれ、そこを源流とするたくさんの川からの流れを集めて太平洋へと流れていくので、それらの河川の水質と水量の加減で緑色の七変化がみられるのだそうです。また、自然豊かな天竜川周辺の渓谷の美しさは国内有数で、春には多様な植物が咲き乱れ、夏は川遊びを楽しむことが出来、秋には紅葉の美しさを、そして冬は雪景色と渓流美のコントラストを眺めることが出来るので観光客にも人気のエリアです。

天竜峡は昭和9年(1934年)国指定名勝に、昭和26年(1951年)県立公園に、そして昭和44年(1969年)には、天龍奥三河国定公園に指定されました。天龍奥三河国定公園とは、昭和44年(1969年)に指定された長野県、静岡県、愛知県の3県にまたがる自然公園で、面積 257.23平方キロメートルあります。1970年東海自然歩道沿線を追加指定しています。

天竜峡といえば天竜ライン下りも有名ですが、船頭による投網の技のパフォーマンスもあり、天竜川の絶景を下る爽快な船旅が楽しめます。季節によって、つつじや山桜、白百合、もみじなど、四季折々の渓谷の風情を満喫できます。

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