長野県東御市本海野にある、江戸時代における北国街道の宿場町「海野宿」。幅10 mの旧北国街道の両側には、旅籠屋造り、蚕室造り、茅葺屋根など当時使用された約100棟の歴史的な建物がいまなお当時の風情のまま保存されています。

上信越道・東部湯の丸ICから車で約10分、上田市中心部からも車で15分程度と、非常にアクセスが良いにも関わらず、気軽に江戸~明治時代の雰囲気が感じられる街です。

街並みの南東の端、駐車場の横には白鳥神社があります。この神社では、古代天皇の命で行った東征からの帰途、この地に一時的に滞在した日本武尊(やまとたける)が奉られています。また、この地域一帯を支配していた海野氏と、その後継にあたる真田氏の氏神でもあります。この神社一帯は木曽義仲が挙兵した地として知られ、平家物語にも「白鳥河原の勢揃」として綴られています。海野氏は京都へ上洛した義仲軍の中核を担っていたといわれています。

白鳥神社を過ぎると、海野宿の街並みが見えてきます。海野宿の成立は寛永2年(1625)。参勤交代や善光寺参りの際の主街道として幕府にとっても重要な位置にあった北国街道の宿場町である海野宿一帯は、1987年(昭和62年)、「重要伝統的建造物群保存地区」に指定され、多くの観光客で賑わいます。

海野宿歴史民俗資料館です。江戸時代は旅籠屋として使われ、明治時代には養蚕業が行われていた古い家屋を改築したもので、館内では海野宿や養蚕・製糸の様々な資料が展示されています。

通り沿いにはいくつかの食事処や御休み処があります。しかし、この地域には昔より”売らない・貸さない・壊さない”の三か条が掟としてあったため、現在も商いをしている箇所が少なく、観光地となった今でも生活感が色濃く残っています。

通りには綺麗な用水が流れていて、心を和ませてくれます。どじょうやメダカもいそうなくらい透明な水でした。

宿場町の隣には千曲川が滔々と流れています。

 

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